Guide to doing business in Australia
オーストラリアは、確立された法制度、政治、金融、社会システムを備え、低税率かつ柔軟な規制環境により、ビジネスに適した国です。オーストラリアの法務・税務・会計環境を理解するために知っておくべき11のポイントをご紹介します。
オーストラリアでビジネスを行う際の11のポイント
オーストラリアの会計年度は?
通常、企業は7月1日から翌年6月30日までのオーストラリアの会計年度に基づいて年次税務申告を行います。ただし、親会社の会計期間に合わせるために「代替会計期間(SAP)」を申請し、承認される場合もあります。
現地通貨は?
オーストラリアの通貨単位はオーストラリアドル(AUD)です。
オーストラリアで事業を行うための事業形態は?
一般的に、オーストラリアで事業を行う際に選択できる事業形態は以下の5種類です:
- 個人事業主(Sole Trader)
- パートナーシップ(Partnership)
- ジョイントベンチャー(Joint Venture)
- 信託(Trust)
- 会社(公開会社または非公開会社)
それぞれの形態にはメリットとデメリットがあり、税務・法務・コンプライアンス要件が異なるため、違いを理解することが重要です。
ABN(Australian Business Number)は必要?
ABNはオーストラリア事業登録簿によって発行される11桁の番号です。オーストラリアで事業を行うすべての企業はABNを取得する必要があります。これは、事業体が政府に登録されていることを確認し、支払いに対する源泉徴収を防ぐ役割も果たします。
会社には現地の取締役や会社秘書役が必要?
会社には最低限の取締役と秘書役が必要です。2022年4月5日以降、オーストラリア人および外国人取締役は、就任前にオーストラリア事業登録サービス(ARBS)で取締役識別番号を取得する必要があります。
非公開会社(Proprietary Company)
少なくとも1名のオーストラリア居住取締役が必要です。会社秘書役は必須ではありませんが、任命する場合はオーストラリア居住者である必要があります。
公開会社(Public Company)
最低3名の取締役が必要で、そのうち2名はオーストラリア居住者でなければなりません。また、少なくとも1名の会社秘書役がオーストラリア居住者である必要があります。
主な規制当局は?
オーストラリアは厳格で信頼性の高いビジネス・消費者環境を持ち、市場の信頼性を高め、投資を促進します。主な規制当局は以下の通りです:
- オーストラリア税務局(ATO)
- オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)
- オーストラリア健全性規制庁(APRA)
- オーストラリア証券投資委員会(ASIC)
- オーストラリア事業登録サービス(ARBS)
- オーストラリア証券取引所(ASX)
- オーストラリア準備銀行(RBA)
外国投資に関する規制は?
オーストラリア政府は「ビジネス歓迎」の姿勢を取り、投資障壁の削減を目指しています。ただし、外国投資にはいくつかの考慮事項があります。外国投資は1975年外国取得・買収法(FATA)により規制され、特定の投資提案は外国投資審査委員会(FIRB)の審査・承認が必要です。また、銀行業など業界特有の規制もあります。
課税は誰が行う?
オーストラリアでは、連邦政府、州・準州政府、地方政府が直接税・間接税を課します。主な税は連邦政府が課税・徴収し、全国で一貫して適用されます(例:所得税、GST)。州・準州や地方政府も、事業所在地に応じて税を課す場合があります(例:不動産譲渡に対する印紙税、給与税)。
財務報告と監査の義務は?
2001年会社法(Corporations Act)第292条により、ASICへの財務報告義務がある企業の種類が定められています。代表的なものは以下の通りです。:
サステナビリティ関連法と推奨事項
オーストラリアで事業を行う企業は、以下のような報告義務や推奨事項に従う必要があります:
- 現代奴隷法に基づく声明
- 気候関連開示
- 上場企業に対する環境・社会リスク開示の推奨
雇用義務は?
従業員を雇用する企業は、以下の義務を理解しておく必要があります:
- 強制的な年金制度(スーパーアニュエーション)
- 労働者災害補償保険
- 職場の安全衛生法(違反時は刑事罰や高額な罰金)
- 全国雇用基準(労働時間、休暇などの最低基準)
業界ごとに異なる義務があり、雇用契約や労働協約で条件が定められます。
ビジネスをスタートするために必要なサービスについてより詳しく知りたい方はForvis Mazars Australiaのサービスサイトご覧ください。